映像配信サービスの競争が激化して、数年が経過しています。
その中でも最大手を争うGoogleとAmazonが対立したことにより、多くのユーザーに不具合が発生していました。
2019年に入り、その流れが変わってきました。

2019年4月18日にGoogleとAmazonが和解しました!
以上の重大発表がありました。
今回の記事では、GoogleとAmazonが対立した経緯と影響、和解の内容と新たなサービス開始日時などについて紹介します!
目次
2018年1月に使用不可に
動画配信サービスは、現在では誰もが気軽に利用できる時代です。
家のテレビやパソコンだけでなく、スマートフォンやタブレット端末を利用することにより、友人宅や通勤・通学時などの外出先でも、動画の視聴が可能になりました。
日本国内でも多くの動画配信サービスが存在しますが、世界的に見て最大手を争っているのが、GoogleのYouTubeとAmazonプライムビデオです。
2017年後半頃から、これら2社を含めた会社同士の競争が激化しました。
そして、各プラットフォームにおいて競合サービスの排除が進んでいくことになります。
GoogleでAmazonのサービスが、AmazonでGoogleのサービスが利用できなったり制限されたりしました…。
まず最初に、GoogleがAmazonのEcho Showにおいて、YouTubeアプリのサポートを終了しました。
その対抗措置として今度はAmazonが、Google傘下のNest社の製品の取扱いをやめました。
その後も両社の対立は激しくなり、ついに2018年1月1日より、GoogleはAmazonのFire TVへのYouTubeアプリ提供を終了。
Youtubeをテレビで見るユーザーにとって不便な状況に
Fire TVは、Amazonプライムビデオだけでなく多くの動画配信アプリを、テレビの大画面で見られる人気商品です。
最近では、Alexa対応端末も発売され、リモコンに話しかけるだけで動画の選択や一時停止、早送りなどができる便利な音声認識機能も利用できます。
そんなFire TVでYouTubeが見られなくなるのは、多くのユーザーにとって不便でしかありませんでした。
しかし、Amazonの方もGoogleのChromecastやGoogle Home・Android TVといった製品の取扱いを停止しているため、おあいこです。
このような対立は、お互いに機能の似ている商品で他社のサービス(YouTubeやAmazonプライムビデオなど)を利用させないことにより、自社製品を購入させようという意図からきています。
使う側からしたら迷惑な話ですね。
GoogleやAmazonも、このような足の引っ張り合いをしていては、他の競合サービスに負けてしまうと気づいたのか、2019年に入り和解の動きが出てきました。
2019年7月10日(日本時間)より正式復帰
GoogleとAmazonの和解の動きがプレスリリースにより報じられたのは、対立の激化から1年以上経過した2019年4月18日のことでした。
そのアナウンスでは、数カ月以内にYouTubeの公式アプリがAmazonのFire TVで利用可能になることと、ChromecastやAndroid TVを通じてAmazonプライムビデオが見られるようになることが発表されました。
厳密には、Android TVはBRAVIAなどメーカーが独自に契約することによりAmazonプライムビデオを見ることは可能だったようです。
しかし、ChromecastではAmazonプライムビデオが全く見られなくなっていたため、この発表はChromecastユーザーやChromecastの購入を検討していた人には朗報でした。
僕の自宅はChromecastを使用していて、テレビでプライムビデオが見られるようになり歓喜しています。
4月18日時点では、具体的なサービス提供再開の時期は「数カ月後」とあいまいでしたが、日本時間で2019年7月10日より、ついにこれらのサービスが正式復帰しています。
Fire TVでYouTubeが見られる
まず、Fire TVは日本で発売されている第2世代のFire TV stickおよび、Fire TV Stick 4KなどでYouTubeアプリが利用できるようになっています。
古い世代のFire TVは、しばらくの間は対象外ですが、数カ月以内には利用可能になるそうです。
対応機種のFire TVであれば、すでにYouTubeアプリのダウンロードとインストールが可能になっており、パソコンなどWeb版やスマホアプリと同様にYouTubeが視聴できます。

テレビで表示させるためのアイコンはこちら↑
Alexaに対応したFire TVだと、動画コンテンツの再生や早送り、巻き戻し、一時停止、停止などの操作が音声指示によって可能です。
もし、まだFire TVを持っておらず、これから購入したいのなら、Alexa対応音声認識リモコンが付属したFire TV Stick 4Kがおすすめです。
Alexa対応の便利さに加え、4KやHDRに対応しているため、解像度の高い映像でAmazonプライムビデオやYouTube、その他の動画配信サービスが楽しめます。
ChromecastでAmazonプライムビデオが見られる
2019年7月10日よりChromecastでAmazonプライムビデオが利用可能になりました。
Amazonプライムビデオアプリを起動したら、「大画面をご利用のお客様に、大ニュース」という表示と共に、Chromecastに正式対応したことが確認できるはずです。
Chromecastは、HDMI端子がついているテレビを持っている方にとって便利な、Googleの小型メディアストリーミング用デバイスです。
テレビのHDMI端子にChromecastを挿して簡単な初期設定を行うことにより、様々な動画配信サービスの利用が可能になります。

ChromecastとHDMI
特に、スマートフォンやタブレット端末の小さな画面でしか動画が観られなかった方にとって、ChromecastでYouTubeなどの動画が見られるのは、画期的です。
直接スマートフォン等とテレビを接続するわけではなく、Wi-Fi環境が必要です。
Chromecastで見られる動画はYouTubeが一番人気が高く、それに日本国内でも利用者が多いAmazonプライムビデオが加わったことで、Chromecast一台あれば飽きることなくいろいろな動画が楽しめることになりました。
ちなみに、YouTube、Amazonプライムビデオ以外にChromecastで見られる動画には以下のように沢山の種類があります。
などなど
これらに加え、写真やゲームなど多様なアプリが利用できます。
iOSもしくはAndroid向けのAmazonプライムビデオアプリをすでにスマートフォンにインストールしている場合、Chromecastと連携してスマートフォンのAmazonプライムビデオアプリから直接テレビに動画を配信することも可能です。
スマホ上のアプリと同じ動画や映像、音楽などが、Wi-Fiを通じてテレビの大画面にストリーミング再生されます。
【2019年7月現在】Chromecastは第3世代
Chromecastにはいくつかの種類があります。
2019年7月現在において販売されているChromecastは、以下のとおりです。
なお、第一世代と第二世代は販売終了しています。
第一世代 Chromecast |
第二世代 Chromecast |
Chromecast Audio |
Chromecast Ultra |
第三世代 Chromecast |
|
---|---|---|---|---|---|
発売日 | 2013年7月14日 | 2015年9月29日 | 2015年9月29日 | 2016年11月6日 | 2018年10月10日 |
参考価格 | 4,410円 | 4,980円 | 4,980円 | 9,720円 | 4,980円 |
形状 | ドングル型 | 円形 | 円形 | 円形(一回り大きいサイズ) | 円形 |
主な特徴 | 第二世代以降と比べると、動画再生開始が遅く不安定 | 2.4GHz(IEEE802.11b/g/n)に加え、5GHz(IEEE802.11ac)にも対応 | 音楽配信サービスのみ、ハイレゾに対応 | Chromecastの上位互換版で有線LAN接続可能 | 第二世代と比較して15%の性能アップ
1080/60pのストリーミング再生が可能 |
上記のうち、Chromecast Audioは音楽配信のみのため、Amazonプライムビデオは見られません。
既に第一世代Chromecastを持っている場合は、Amazonプライムビデオを快適に視聴するために、最新の第三世代に買い換える方が良いでしょう。
第二世代Chromecastを既に持っている人は、無理に第三世代Chromecastに買い換える必要はないかもしれません。
なぜなら、第二世代Chromecastも5GHz のIEEE802.11acに対応し、映像出力性能もそれほど劣っていないからです。
これから新たに購入するなら、一番のおすすめは最新機種の第三世代Chromecastです。
Chromecast Ultraよりやや機能は劣りますが、Amazonプライムビデオをテレビで視聴するだけなら第三世代Chromecastで十分ですし、価格も半分程度のためコストパフォーマンスが高いからです。
Chromecast Ultraなら4Kにも対応
第三世代Chromecastが登場する2年前に販売開始されたのが、Chromecast Ultraです。
Chromecast Ultraでは、無線LANに加えて有線LANも使えます。
そのため、Wi-Fi環境がない、もしくは不安定な家庭では、Chromecast Ultraを選びましょう。
Chromecast Ultraはシーク速度が第三世代Chromecastと比べて速いだけでなく、4Kにも対応しています。
2018年12月から4K・8K放送が開始されており、4K対応の液晶ディスプレイテレビは、安いものだと5万円以下で手に入れることが可能です。
静止画や写真を見るだけなら第三世代Chromecastでも問題ありませんが、Amazonプライムビデオの動画を4Kディスプレイで視聴するなら、Chromecast Ultraでないと画面がぼやけて見えたり、不鮮明になったりするでしょう。
今後、4Kディスプレイを購入する予定がある場合も、今のうちからChromecast Ultraを持っておく方が良いかもしれません。
Amazonプライムビデオの他にもおすすめできるVODサービス
ここまでAmazonプライムビデオがChromecastで見られるようになったメリットを中心に紹介してきましたが、その他にもVODサービスは多数登場しています。
日本で安心して使える有名なVODサービスは以下のとおりです。
コンテンツ 特長 月額料金
コンテンツ | 特長 | 月額料金 | |
---|---|---|---|
Amazon プライムビデオ |
6万以上 | 配送特典や音楽サービスなども受けられる | 500円(年4,900円) |
NETFLIX | 1万以上 | アメリカなど海外ドラマが豊富 | 702円、1,026円、1,566円 |
Hulu | 5万以上 | 全ての作品が見放題 | 1,008円 |
U-NEXT | 14万以上 | 国内・海外問わずあらゆるジャンルが見られる | 2,149円(実質949円) |
FODプレミアム | 2万以上 | フジテレビの見逃し配信が見られる | 959円 |
dTV | 12万以上 | コストパフォーマンスに優れている | 540円
|
※上記以外にも多数あります。
これらのうち、Chromecastで視聴可能なAmazonプライムビデオ以外のおすすめVODサービスを3つ紹介します。
それぞれ月額料金が必要ですが、1カ月無料のお試し期間などを利用して、気に入ったサービスを利用しましょう。
NETFLIX

【出典】App Store
NETFLIXは国内コンテンツが少ないため、それほど注目されていませんが、アメリカではテレビ並みかそれ以上の影響をもつVODサービスです。
そのためか、アメリカを中心とした海外ドラマのコンテンツが充実しています。
NETFLIXは、以下のような多くのゲーム機で動画が再生できます。
ダウンロード視聴・オフライン視聴も可能なため、これから日本人にもどんどん利用者が増えていくと予想されます。
Hulu
Huluは、月額利用料の支払いが多彩で以下が可能です。
ダウンロードも可能なので、オフライン視聴にも適しています。
Huluは日本テレビと業務提携しているため、日本テレビ系番組の見逃し配信が見られるのも嬉しいサービスです。
他のVODサービスは新作など有料作品もありますが、Huluでは全ての動画が、月額料金のみで見放題です。
U-NEXT
U-NEXTでは、特筆すべき点がいくつかあります。
Amazonプライムビデオは、どちらかというと旧作が多いため、新作がすぐに配信されるU-NEXTと併用するとバランス良くいろいろな作品が楽しめるでしょう。
さらに、U-NEXTには便利なダウンロード機能があります。
このダウンロード機能は、スマホまたはタブレットのみ利用可能です。
容量の少ないスマホだとダウンロードできないかもしれないため、SDカードに保存先を指定するなどしましょう。
また、ダウンロードした動画のコピーは、不可能です。
ダウンロードする動画本数はストレージ内に25本までで、視聴期限は48時間です。
月額料金2,149円は少し高く感じられるかもしれませんが、1,200円分のポイントがもらえるため、お得感があります。
記事のまとめ
GoogleとAmazonが和解したことにより、2019年7月10日よりGoogleのChromecastでAmazonプライムビデオが、AmazonのFireTVでYouTubeアプリがそれぞれ利用可能になりました。
これで、Chromecastを使ってAmazonプライムビデオをテレビの大画面で見ることができるようになるなど、ユーザーの利便性が大きく向上しました。
古い世代のChromecastでもAmazonプライムビデオは視聴可能ですが、新しく購入するなら第三世代ChromecastやChromecast Ultraがおすすめできます!
最後にVODを快適に視聴できる光回線をご紹介します↓