光回線を利用するにはONUの設置が必須です。
今回の記事では光回線に必要な端末の役割や、ONUとルーターが一体型となって利用できるサービスについて紹介していきます!
ONU・モデム・ルーター・ホームゲートウェイとは何?
まず、インターネットに接続するときによく登場する
各機器の意味と役割について説明します。
ONUは「光信号」と「電気信号」を相互変換するもの
ONUとは、「光回線終端装置」のことを指します。
↑ONUの例としてNTTのフレッツ光や光コラボでレンタルできるONUの写真を載せてみました。
光信号とデジタル信号を変換することが主な役割であり、光回線を利用したインターネット接続になくてはならない大事な機器です。
光回線でインターネット通信が行われる仕組み
光回線ではNTTの光ファイバーケーブルに光信号を流して、インターネット通信を行います。
光ファイバーに流れた光信号は、
- ONUを経由して電気信号に変換され
- ルーターで電気信号が電波に変換され
- 無線LANとなって
PCやスマホでインターネット通信ができるようになるんですね。
逆に、家庭のパソコン等から光回線を通じてデータを送信する場合には、デジタル信号(電気信号)をONUで光信号に変換することになるわけです。
NTTの光ファイバーケーブルは、auひかりやNURO光・eo光・BBQ光といった光回線サービスで利用されています。
モデムは「アナログ信号」と「デジタル信号」を相互変換するもの
モデムとは、
- アナログのデータをデジタル用に
- デジタルのデータをアナログ用に
それぞれ変換する機器のことを指します。
モデムが活躍していたのは、ISDNやADSLでインターネット接続をおこなっていた時代です。
アナログ電話回線を利用して、インターネット接続するためにモデムは必要でしたが、光回線の登場によりモデムは不要になりました。
ADSLは新規申し込みが停止されており、サービス自体も2024年3月末に終了するため、モデムの役割や意味はそこまで覚えておく必要性はないでしょう。
ルーターはインターネットの「ルート」を決めるもの
ルーターとは、ONUとネット通信する端末を中継する通信機器のことを指します。
道を意味するRoute(ルート)を指示する者「er」として、「Router」と名付けられました。
例えば、ONUとPCを直接つなげればインターネット接続することは可能です。
しかしそれでは、ONUと接続されたPC1台しかインターネットにつながらないんですよね。
そこでONUにルーターをつなげることで、PC1台だけでなく複数の端末で同時にインターネット通信を行うことが可能になります。
最近では、無線LANでWi-Fi接続ができるWi-Fiルーターが、お手頃な価格で購入できるようになっています。
ホームゲートウェイとは「ひかり電話対応ルーター」のこと
ホームゲートウェイは、ひかり電話に対応した多機能なルーターのことです。
ホームゲートウェイを利用することで、
- ひかり電話やPCへの有線接続
- スマホや家電機器などに無線接続
といった通信が、1つの端末から利用できるようになります。
以前はインターネットでひかり電話を使うには、「VoIPアダプター」という通信装置が必要でした。
ところが、ホームゲートウェイが登場したことにより、
ということが可能になったのです。
しかも「ホームゲートウェイ」が1台でWi-Fiとひかり電話が同時に利用できるため、VoIPが不要になり配線が少なくてすむこととなりました。
ONUやルーターは一体型にできないの?
ONUやルーター、その他の機器の違いについて紹介しました。
- ONUは光信号を電気信号に変える装置
- ルーターはONUとネット通信端末の中継機
- ホームゲートウェイはひかり電話対応のルーター
- ONUだけでは、有線接続して1台の端末しかネット通信ができない
ざっくりと以上のようなイメージです。
しかしなぜONUやルーターは、一体型の端末として提供されていないのでしょうか…!?
ONUとルーターが一体型にならない理由
ONUとルーターが一体型にならない一番の理由、それは「通信環境の整備を利用者側に委ねられる」ことが挙げられます。
光回線導入時、「ONU」は必ずレンタルしなければなりません。
そのため光回線の契約者が選択できるのは、自ずと「ルーター」だけになりますよね。
ルーターが自分で選べるということは、
- 通信速度をもっと上げたい
- 10台以上の端末を同時通信を行いたい
といった要望があったとき、最適なルーターを自分で用意することで通信環境を準備できるわけです。
しかしONUとルーターが一体型では、個別で「通信環境をアップデートさせる」ということはできません。
故障のリスクを下げる狙いもある
また、インターネット通信の調子が悪い…といったときに、ONUとルーターが別々の端末であれば、
といったことも可能になります。
ONUとルーターが分かれていることで、故障による「問い合わせ」の一極集中を防ぐ狙いもあるでしょう。
このように、ONUとルーターが一体型でないことには、
- 光回線の利用者側で通信環境を整えられる
- 端末の故障対応の集中を分散できる
といった理由が考えられます。
ONUとルーター一体型のメリット
それでもONUとルーターが一体型となっている機器を利用することで、
といった恩恵に授かることができます。
というのも「Wi-Fiルーター」は、BUFFALO・NEC・ELECOMなど各社がたくさんの機種を発売しており、選ぶのにも一苦労です。
さらに光回線サービスによっては、ルーターの種類によって
- オプションサービスが利用できない
- 相性が悪く通信が途切れがちになる
といったことも起こりがちです。
そのため、ONUとルーターが一体型となっている端末がレンタルできる光回線サービスがあれば、ぜひ利用してみることをおすすめします。
ONU・ルーター・ホームゲートウェイ一体型機器が使える光回線
このすべてが一体型となった端末を、提供している光回線サービスはあるのでしょうか。
実は一体型機器が利用できる光回線は、あまり多くありません。
しかし2020年1月時点で、NURO光とフレッツ光(ギガタイプ)であれば、ONU・ルーター・ホームゲートウェイが一体型となった端末を利用することが可能です。
NURO光
ONU・ルーター・ホームゲートウェイ一体型端末を利用できるおすすめな光回線1つめは、「NURO光」です。
NURO光をおすすめする理由は、ONU+ルーター+ホームゲートウェイ一体型の端末を利用しているにも関わらず、通信速度が下り最大2Gbpsと超高速な光回線だからです。
NURO光で選べるONUは7種類あり、どの端末が届くかは選択することはできません。
しかし、どのONUもルーター・ホームゲートウェイ一体型のため、1台だけで複数の通信機器と接続可能になります。
NURO光では契約できる地域が限られている
2024年10月現在、NURO光の最新対応エリアは以下となっています。
市区町村別に対応エリアかどうかを細かく調査しました↓
北海道 | 北海道 |
---|---|
関東1都6県 | 東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、群馬県、栃木県、茨城県 |
関西2府3県 | 大阪府、兵庫県、京都府、滋賀県、奈良県 |
東海4県 | 愛知県、静岡県、岐阜県、三重県 |
中国2県 | 広島県、岡山県 |
九州2県 | 福岡県、佐賀県 |
フレッツ光(ギガタイプ)
ONU・ルーター・ゲートウェイ一体型の端末が利用できる、もう1つの光回線はNTT東日本・西日本で使える「フレッツ光(ギガタイプ)」です。
フレッツ光では、ONU・無線Wi-Fiルーター・ゲートウェイが一体型となった機器「ホームゲートウェイ」をレンタルすることができます。
ただし、無線LAN機能を使うには
- 専用の無線LANカードをレンタルする
- ホームゲートウェイに挿しこむ
という手順が必要となります。
また、フレッツ光のホームゲートウェイをレンタルで利用するには
- フレッツ光ネクストギガファミリー
- ギガマンション・スマートタイプ
- ホームゲートウェイ(レンタル)
- ひかり電話
といったいずれかに加入している必要があることも、覚えておくと良いでしょう。
まとめ
この記事では
- ONUやルーター、ホームゲートウェイなど各機器の役割
- ONUとルーターが一体型になっていない理由
- ONUとルーターの一体型端末が利用できる光回線
以上の内容について紹介しました。
ONUは光信号とデジタル信号を変換する役割を持ちますが、ONUだけだと1台の機器しかインターネット接続できません。
複数の端末を利用するためには、別途ルーターが必要になります。
ただし、せっかく準備したルーターも光回線との相性が悪い場合もあるため、ONUとルーターが一体型となっている光回線サービスがあれば、検討してみると良いでしょう。